やんばるの基地問題
沖縄北部の豊かな森に囲まれた地域を山原(やんばる)といいますが、なんかいも触れましたがこの森にはここだけでしかいない、ヤンバルクイナ、ノグチゲラなどの固有種や絶滅危惧種が生息しています。日本の全面積の0.1%にも満たないやんばるに全国の高等植物の27%が自生し、単位面積あたり本土の51倍の動物が暮らしているそうです。
このやんばるの森は世界的な自然保護機関であるIUCNやWWFなどが日本政府に対して森の保護勧告をしています。国道・県道・林道を走るといたる所で上の写真のような米軍基地のゲートや下の有刺鉄線を目にします(写真の黄色い抗議は一か所だけ見ました)、鉄条網はところによっては二重になっていたり、電流を流しているところもあります。米軍北部訓練所は米軍海兵隊の世界唯一のジャングル戦闘訓練場として使用されています。ベトナム戦争の頃はここでジャングル戦の訓練を受けて出兵したそうです。
1998年に北部訓練所は「ジャングル戦闘訓練センター」として名称を変え、海兵隊のサバイバル訓練やヘリコプターでの移動宙釣り訓練、模擬弾を使用する射撃訓練など戦場さながらの訓練が行われているそうです。このやんばるの東村高江地区(人口約160名の小さな集落)にヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯、やんばるの森を切り開き直径75mの円形に造成する)の建設反対の座り込みテントがありました。
このヘリパッドの建設を反対して座り込みをする3枚の写真はテントと幟・横断幕です、なぜここに寄ったかと言うとノグチゲラを探して県道走行中に、このテントに人影があったので車を止めてお尋ねしました、テントの中にお一人の老人(自分よりは年上とお見受けしました)がおられてこの方にこの付近のノグチゲラの居場所を質問しました、返ってきた答えは5km先にもっと大きい座り込みテントに行けば野鳥に詳しい人がいるでした。
更に5km進むと大きなテントがあり(写真はありません)、車を降りて近ずくと7、8人老若男女の地元?の人が出てきて、座り込みへの参加ですかと聞かれましたが、いいえノグチゲラの居場所を探していますと恥ずかしそうに答えました。それなら500m戻った右に森のカフェやまがめに行けば撮れるよと情報をもらい座り込み参加は遠慮させてもらい、直ぐ近くの森のカフェやまがめに向かいました。道路から入口まで1kmもありましたが、火・水曜日は定休日で中には入れませんでした、ノグチゲラの気配はしました、1km走行中にカーブの手前の暗い切り株からノグチゲラが飛び出して30m先の木に止まりましたがカメラを構える間もなく飛ばれました、道路ではピーカンの中をホントウアカヒゲが横切りましたが真っ赤な鳥が横切った感じでした、早朝のヤンバルクイナ撮影後に翌日もまた行きましたが今度は二種とも全く見られませんでした。前日は偶然でした、毎日同じ場所に出ないのが自然です。
鳥を待ちながら撮影したものです、左はやまがめの入口付近にある珍しい葉っぱと右は側溝の中で咲いていた花です
ノグチゲラなどは撮れませんでしたが、帰りに老人が1人でいる座り込みテントの前を通過する時に手を振ると万歳で喜ばれました。
http://takae.ti-da.net/ 「やんばる東村高江の現状」以下はここのブログの書き出しです
高江は、約160人が暮らすヤンバルの小さな集落です。
この集落をかこむように米軍のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)を6つ作る工事が、始まっています。高江は米軍のジャングル訓練センターの真横にありますが、これでは訓練センターの中に高江があるかのようになります。高江では米軍へりが低く長く飛ぶのです。
これ以上ヘリが飛んだら、しかも新型機オスプレイが飛んだら、高江に人が住めなくなる!と考えた高江の住民が、「自分の家で普通に暮らすため」に去年の7月から工事現場の入り口で、工事をやめてもらうために座り込みを始めました。
今日も高江では座り込みが続いています。引き続きご支援ご協力を、どうぞよろしくお願いします。
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