円月魚法のシマフクロウ
一年振りのシマフクロウです、アイヌ語でコタンコル・カムイ、村の守り神。長年暗黙の了解かどうか詳細不明ですがストロボ撮影が黙認されて来た鷲の宿のシマフクロウは環境庁からの通達で来年度(4月以降?)からはストロボ撮影が禁止されるそうです(その代わり現状の投光器よりも明るくする)、これが自分にとっては最後のストロボ撮影になりますが、昨年幼鳥が10月に落鳥したのと雌が水に入らなくなったこの時期は雄のみが魚を巣に(雌への給餌)運ぶだけで、非常に出が悪い状況です、前日は雪の中でも午前2時までに2回でしたが5時からの流氷クルーズ乗船で2時で終了、翌日も午前1時までに雄の2回の出番しかなく午前4時まで粘ったが3回目は無かった、写真は二日目のものです、魚を捕まえると雌の居る巣に運ぶだけで、雄は2回ともここで採餌することもなく直ぐに巣に向かって魚を運ぶので撮影機会の少ない難しい撮影となった、今回はこんな状況の中でお世話になった鷲の宿の板前兼撮影世話人の丹野さんのご好意により、暖房が効いたバスの中で始めて撮影したのが最初で最後のストロボ撮影なります。バスの乗客は他に5人組で来た香港人の男女2人が一晩中広東語?でしゃべりまくりシマフクロウが来た時だけは一瞬の静寂があった、バスの中で寝泊りしている丹野さんのここでの6年間のご苦労話を午前4時まで拝聴したのが私の役目であったが、この写真は丹野さんのシマフクロウ撮影の極意を学んだ成果でした、どこに行っても人様のお世話になる一人旅、寒大地情け嬉しき余生哉。
右後方の 雪の斜面から薄目の眠狂四郎の円月殺法の如く降り立った必殺の構え、雪に映る幽玄な影、着地直前のためか薄目で眼下を見る。
池に入る前に警戒なのかこちらを睨む眼光は猛禽の精悍な目つき、市川雷蔵の眠狂四郎の涼しげな目つきとは違うようだ!
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