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2013年3月30日 (土)

鶯色あれこれ

091121_01 ウグイスは笹薮などに潜んで「チャッチャッ」「ジャッジャッ」など地鳴きの笹鳴きをしていることが多く、滅多に姿を見せることはない、繁殖期の♂は保護色となる笹薮の中や低木の梢で頭から尾まで水平にしてとまる特徴がある、日本三鳴鳥(鶯・大瑠璃・駒鳥)の一つと言われるさえずりは美しく、2911 有名な「ホーホケキョ」は声が聞こえても姿は見せないことが多いので、いつもは鳴き声が聞こえても写欲が起こらないのが藪の中のウグイスであった。そのウグイスが花と言えばサクラ満開の時期に、日本人が好きな花見の時期に「法、法華経」とさえずっていたのでAtami_10510_2 ある。
ウグイス色とは灰色がかった暗い黄緑色の地味な色であるが「梅に鶯」とよく間違われているのが「チィチィ・・」と集団で梅の花蜜を吸いに来る、抹茶色に近い柔らかな黄緑色の目白を鶯と間違えている人が多いと言Dsc_01 れる。このようにウグイス色と言えばメジロの体色のような色を連想する人が多い、ウグイスとメジロを混同している訳は身近にも、ウグイス豆やウグイス餅などがメジロの体色で販売されている、本当のウグイス色よりもメジロ色の方が美味しそうに見える。ウグイス餅は求肥や甘味をつけた餅などであんを包み、両端を細くしてウグイスの形に似せ、仕上げに青きな粉(青大豆から作る薄緑色のきな粉)をまぶした和菓子。Photo_2 この鶯餅の歴史は古く豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を茶会に招いた時に「珍菓を作れ」と命じ、秀吉が気に入って「鶯餅」と名付けよと菓銘を下賜したそうな。
お茶と言えば深緑色の緑茶を指すが茶色と言えば緑茶色ではなく番茶を煎じたほうじ茶の茶色である。緑色ではなくブラウン色のお茶といえば、ほうじ茶やウーロン茶ですがこれらはまさに炒って作るお茶、かつてはこのようなお茶が一般的だったようです。

鶯や 稀に楽しむ 烏龍茶 

Yamanotesen今年の1月16日にまたまたウグイス色の人気に気付いた。朝日新聞デジタルの記事である。以下はその内容であるが山手線の写真は掲載されていた写真とは別の写真である。その見出しは「懐かしい全面ウグイス色の山手線50年記念で全面復活」記事の内容は「東京都心を走るJR山手線に16日、「ウグイス色」と呼ばれた緑色で車体全面が覆われた電車が復活した。同線に緑色の電車が登場してから12月で50年になるのを記念し、今年末まで1編成を運行する。
 午前9時40分すぎ、緑色にラッピングされた電車が東京駅の4番線に到着すると、ホームにいた乗客の中には撮影をする人たちもいた。車内のつり革広告には、電車と沿線風景の50年間を振り返る写真があしらわれている。
 山手線は1925年11月に現在のような環状線になった。緑色の電車が登場したのは1963年12月で、88年まで運行した。JR東日本の担当者は「高度経済成長期の元気だった時代を思い出してもらいたい」と話している。

103yamanote NHKの同じ記事ではウグイス色の表現はどこにもない単なる緑色であった「都心を走るJR山手線が、シンボルカラーとして緑色を採用してからことしで50年となることから、JR東日本は、かつて運行されていた車体全体が緑色の列車を復元し、16日から運行することにしています。 復元されたのは、昭和63年まで運行されていた車体全体が緑色の山手線の列車です」
朝日新聞は「天声人語」が楽しみで購読している新聞ではあるがまさか堂々と国鉄時代の黄緑色をウグイス色と表現するとは想ってもいなかったが真のウグイス色を知らない人にはこの色が鶯色と記憶される。ああ~勘違い!これもひとつの文化と言ってしまえばそれまでの事である、何も目くじらを立てる必要はない。
さて、電車の話が出たので撮り鉄気分になったが3月には撮り鉄さんには話題が多かった、その一つは旧東横線渋谷駅は1927年に開業した。15日夜、旧駅の最後をカメラに収めようとする利用者らでホームはごった返し、電車が到着するたびにシャッターを切る音が響いた。東横線の各駅や線路際で撮影する大勢の撮り鉄の姿が見られた。また小田急線を地下化する工事がほぼ終わり、23日の始発から地上にある九つの「開かずの踏切」が撤廃。東北沢、下北沢、世田谷代田の三つの駅(東京都世田谷区)のプラットホームが地下へ移される。地元住民らは「慢性的な交通渋滞が解消される」と期待している・・・このような内容の記事であった。


先日、朝鮮長元坊の撮影で民家の庭先に無断で入り、警察沙汰を目撃してきたが、撮り鉄の撮影でもホームでの混乱した撮影や線路の中に入り、危険な撮影をする無法者が見られた、目くじらを立てなければならないのはこちらの方である。趣味の世界であるので花鳥風月を愛でる心を忘れてはならないと想う今日この頃である。

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これがウグイス色(灰黄緑色)の鶯の背羽です

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キョキョ・・・ケキョケキョ・・・とけたたましく鳴く谷渡りもある

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染井吉野の古木の上の鶯

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暗い処、ソメイヨシノとウグイス

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サクラの陰でホーホケキョ

やはり、ウグイス色のイメージはウグイス餅やウグイス豆にあるような、メジロの軟らかい黄緑色を連想する人が多いのが日本人の感覚であると想う。それに今年は山手線の黄緑色、ウグイス色が拍車をかけたかも。

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