這松の実を貪る銀山猿子
知床峠の最高地点は標高738m、北国の厳しい気候ゆえ、峠の頂 上付近はすでに森林限界(気候が寒冷となって樹木が森林となって生育できない限界線、
因みに最北の利尻島では標高550mに森林限界がある)を超えていて、展望台の周囲はハイマツばかりが生い茂り、峠の途中の急勾配や急カーブで見てきた針葉樹などの高い木々が峠付近には見当たらない、知床峠
は標高700m級に過ぎないが本州中部の標高2500mと同じ位の寒冷の環境で展望台の足元や周囲には小低木のハイマツ帯が広がり、ギンザンマシコの繁殖地となっているものとおもわれる。展望台にはハイマツの果実を餌とするシマリスやホシガラスによってハイマ
ツの分布が拡大する説明板があるがギンザンマシコは登場しないのはハイマツ果実の採食方法がこれらと異なるのか、またはギンザンマシコがここのハイマツ帯にやって来るようになったのつい最近で横断道路開通後の事と思われる。
Webで調べるとハイマツ(這松)はマツ科の常緑低木で幹は地に伏して伸び、「這う松」がハイマツの語源。針葉は針形で細長く、長さ4~8cmで、太くてかたい濃い緑色。果実の球果はまだ緑色だが中の実は白く、長さ3~5cm前後の卵形。翌年の9月に熟す。種子が熟すまでは球果は緑色に保たれ、熟すと赤褐色のマツボックリになるとホシガラスが採りにくる。
写真は今年最初に訪れた時に羅臼側から峠を上り途中で撮影した羅臼岳と森林の景観、次は晴天の駐車場から撮影した羅臼岳、三枚目は森林限界の展望台から羅臼方面と足元に拡がるハイマツ帯(6月28日撮影)、ハイマツの分布とホシガラスの関係説明台、5枚目は峠からウトロへ下る途中の知床連山と森林景観。
三日目は雨が止んだ時にギンザンマシコがハイマツの青い果実を貪るように齧る生態である。
6:40 ハイマツの青い果実を採食するギンザンマシコを見付けました
頑丈そうな嘴で齧りつきます
採餌に一心不乱です
貪り喰うギンザンマシコ
たわわに実る青いマツボックリの脇で採餌後の休憩のひととき、囀りはピュイーピュイーピヨ-ピヨ-ピヨ-と歌うように鳴く、
雌雄の採食現場を見付けました
7:02 青い果実を採餌する♀
しきりに右手を見ながらの採食です
頷けました♂が右手にいました
6:40 この日は朝からの霧と雨で最初に撮ったのは近くに来た♂です
6:20 近くのハイマツに♀
6:46 ハイマツと♂の頭
6:46 ♂の近くにいた♀の頭
ハイマツの果実を採食する直前の♂
蜘蛛の糸で綾取り?それともWebの網に掛かる虫の横取りか?
甘い果実を採食する♀にピントで♂のピントが甘い
雌雄の勢揃いオリエンテーションの先に何があるのか、愛の巣と想う。
三日目の霧が晴れたり霞んだり、雨が降ったり止んだりの29日、この後に展望台の近くで雌雄が一つの枠に収まる写真が撮れた筈がないのでAM7時以降の写真を誤って消したようだ、逃がした魚は大きいと同じで消した写真には傑作があると想われる。昼から前回は早すぎて見られなかった二度目のさくらの滝に向かった。
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