落鮎と鶚(ミサゴ)
前回は落ちた上の差歯の話から鷹の仲間の差羽の話になったので、今回は秋から初冬にかけて上流から川を下 り、産卵するために中流域の小石があるところで落鮎と呼ばれる鮎の産卵場所と魚を専門に採食する唯一の鷹であるミサゴの昔の思い出話である。小石があっても小石川にあらず、相模川である。初夏の風物詩である鮎釣りを見物したことや塩焼きを食したことはあるが鮎釣りの経験は皆無である。そして今年は腹に卵を抱えた子持ちの落鮎に舌鼓を打つことも無かった。
落鮎とミサゴの撮影に夢中になっていた頃の4,5年前に聞いた話では落鮎は相模川では9月末から12月中旬で、ピークは11月頃です。鮎は海に近い河口近くで生まれると言われているが相模川の場合は河口には湘南大橋があり、次の二番目の橋は馬入橋と呼ばれ、鎌倉時代に頼朝の馬が暴れて橋から落ちたところから馬入川と呼ばれるが下流域はこのあたりからかも知れないが魚釣りは門外漢でよく判らない。相模川の水力発電所がある新小倉橋と小倉橋から下流の高田橋あたりから相模原市を流れるあたりが中流域のはじまり、河口にある湘南大橋まで15の橋が架かっている。高田橋の周辺は砂利の上が歩ける浅瀬や平瀬があり、重たい撮影器材を担いで河原を歩くとゴロゴロ・ザクザクするような所が多く、川の流れが湾曲する部分や中州と呼ばれる砂洲、堰や橋脚など産卵に適した瀬つき場が周りに数多くある。座架依橋や戸沢橋周辺にもこのような似た場所がある。
毎年鮎釣りの時期が終わる10月中旬以降に鮎が川底の小石の裏側に卵を産み付け易くするために、川底にブルドーザーを入れて小石を掘り起こして動かしてあげ、泥が洗い流されて鮎が産卵しやすくなるように産卵場所の清掃が漁業関係者によって行なわれている場所でもある。
落鮎の産卵で群がる瀬つき場を目掛けてのミサゴの飛込みを撮影したのはこの中流域であった。産卵期の鮎は体が黒味を帯び、「錆鮎」などとも呼ばれる。アユは年魚と言われるように、1年で一生を終えます。産卵後にミサゴの餌になるのであれば食物連鎖の好例であり、毎年晩秋から初冬の恒例といえます。落鮎はその婚姻色から鉄のサビの黒い色の錆鮎とも呼び、今日のブログは最初から落鮎がテーマでオチとサビでギャグの出番なしである。
瀬つき場では落鮎が産卵で群がっているのでミサゴがここに飛び込むと複数の落鮎がミサゴの爪に引っ掛かる、稀には3,4匹もみられる
ミサゴが一度に二匹の落鮎を掴んで瀬つき場の川面から飛び上がる
上の二枚は鳥がいてもノントリ、こちらはトリム、漢字で書くと鳥がいても鳥無?とはこれ如何に?
落ち鮎二匹を抱えて巣に凱旋するかのようなミサゴ
ミサゴが落ち鮎二匹で万歳トビではなくバンザイ飛び
落ち鮎は婚姻色から錆び鮎とも呼ぶ、ふとミサゴが足の鮎を確認した・・・
その直後にミサゴが落鮎落とした、落鮎が落とし鮎に名前が変わった・・・あぁ あぁ ・・・
その後は一匹になった落鮎を大事そうに抱えて川上にUターン
目指すのは採食場所、どこに行くのか催促したい!
川上の上を目指したのは電線
相模川に架かる電線に到着して撮影終了
ミサゴは全長57センチメートルほどで翼が細長く、背は濃い褐色で腹が白い、雌雄同色。海岸や湖沼や川の傍に棲息。魚を専門に食べる唯一の鷹で、獲物を見つけると水面に急降下し、水中まで足を伸ばし、水中の魚をタカのくせにワシ掴みでとるミサゴである。
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