クロサギと白浪
葛飾北斎の名所浮世絵・富嶽三十六景の中で人気がある一枚に「神奈川沖浪裏」がある。巨大な波と翻弄される三隻の船の背景の中央に小さな富士山が描かれている有名な版画である。
地元の神奈川で撮影した写真の中で気に入っているのが荒れ狂う磯の白波が採餌中のクロサギを襲う中で波の波頭を避けるクロサギがいる。波浪が押し寄せる風の強いの日の磯で餌さがしのクロサギよりも大浪の潮の動きに合わせてシャッタースピードを2500分の1秒の高速で切った時の写真はカラーにも関わらず、黒いクロサギと白い波のモノクロのような写真となった。
磯で魚類やエビやカニなどを採餌する灰色味を帯びた黒色のクロサギに一筋の白波が生き物を追いかけるように迫る
後頭に見える飾り羽が砕け散る波頭を背にしている静の瞬間
黒い海上に黒い岩場のクロサギの世界、画面が暗いがこれでも一連の写真は午前10時過ぎの写真、好天ならば釣り人のいる岩場も荒天にはクロサギの独断場。
岩場の左端でUターンして戻り、餌探しを続ける
岩場の上のクロサギを襲う白い大浪、ジャンプして避けるクロサギ、砕け散る白波の1/2500秒の世界、このモノクロのような写真が地元のお気に入り、神奈川探鳥地50選の江の島の出来事
岩場の上まで飲み込むように襲う波の形が並みではない、跳び上がるクロサギ
黒い海上に白泡となって砕け散る浪、跳び上がった淡い黄緑色の足がカラー写真を証明している、写真は天候に左右されるが荒れた天気だからこそ撮れた写真、荒れた磯には二度と行くことが出来ない昔日の写真。それと奄美大島以南に多い白いクロサギでは絵にはならなかったと想う。
撮影日 2007年3月12日午前十時、神奈川県藤沢市
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