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2021年6月 8日 (火)

野鶲と郭公の格好悪い喧嘩

 野鶲(ノビタキ)と郭公(カッコウ)の嘴喧嘩の格好悪い回想録です!

河原や草原などの草むらに子育ての営巣をする夏鳥のノビタキ(L13cm)と初夏の繁殖期に雄が「カッコウ カッコウ カッコウ」啼きながら飛び、高い木や電線などで囀る托卵鳥「日本にはホトトギス科のカッコウ、ツツドリ、ホトトギス、ジュウイチの4 種が繁殖に際し、営巣、抱卵、雛の世話を自分で行わずに、ほかの鳥(仮親:ヒタキ類・ウグイス類・モズ類・セキレイ類・オナガなど)に任せる習性がある」カッコウは托卵する初夏に渡来する(L35cm)

人と人の喧嘩は誰もがこれまでの人生の中で一度や二度は口喧嘩をしたと思われるが私の場合は若い頃は江戸っ子のせいか、気が短い気性もあり、若い頃は喧嘩早く、口から泡をとばすほどの口喧嘩をした記憶があるが今では原因と内容は全てすっかり忘れて思い出せないが👄喧嘩で勝つコツは自分が正論との思いから、間髪を入れずに大声でまくし立てるのが一番であるが自分よりも低い声で論理的な相手とは苦手であった。
鳥と鳥の嘴(くちばし)喧嘩は嘴が大きい方が有利と思われるがそうでもないようだ、童謡の牛若丸と弁慶の五条大橋の出会いのように小さくても身軽な方が勝つ、小が大を制する。トリの嘴喧嘩は小さくても喧嘩をする正当性が相手よりも強く、攻撃の勢いが強い良い方が勝つようだ。今回のノビタキは托卵した相手のカッコウに対しての学習効果による托卵防止の攻撃なのか、それとも托卵された恨みつらみなからの攻撃なのか?ノビタキにしか解らない謎々??

時は今から去ること15年前の2006年6月8日早朝

場所は釧路湿原・鶴居村・鶴見台・渡辺トメさんの宅地

目的は初の北海道3週間遠征の五日目のタンチョウ撮影

6月の東北海道・釧路の日の出は早く4時前に夜が明ける、まだ薄暗い早朝4時頃に鶴見台駐車場傍らの渡部トメさん宅の庭の木で争う二羽の鳥を目撃したので大砲640のレンズを向けた。カメラはDX。

 

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中西出版「ツルになった おばあちゃん」P17より拡大転載、釧路湿原北側の鶴居村・鶴見台の位置と地図

 

野鶲(ノビタキ)と郭公(カッコウ)の争いの場所は若いタンチョウの来る場所

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鶴居村の鶴見台は「ツルになった おばあちゃん」の本の主人公、渡部トメさんの敷地、冬季はタンチョウの餌付け場所、夏でも若いタンチョウが集まる鶴居村の観光名所です。

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草むらに営巣するノビタキ♂が見張りのように何故か松で待つ

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近くには草地の様子を窺うようにカッコウがとまる。カッコウの大きさは全長35㎝、頭頂部から背中は青みがかった灰色です。胸と腹は白く、背中と同じ色の細い横しま模様があり、翼と尾は黒褐色です。

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鳥類の足の指は通常前3本と後1本ですが、カッコウの足の指は鳥類の中でも珍しい「対趾足」といって前後に2本ずつあります。「対趾足」は木の枝に止まりやすい足の形状なのです。

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鶴見台のタンチョウを撮影中にノビタキとカッコウの嘴喧嘩が始まっていました

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カッコウの止まる木にノビタキが嘴喧嘩を仕掛けたようです、先制攻撃は喧嘩でも戦の常套手段です

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ノビタキL13cm、カッコウL35cm 牛若丸と弁慶の闘いを彷彿とさせる

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この様子をクチバシ喧嘩と名付けましたが、まるで口喧嘩のようにも見えます

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大きさの違いからノビタキはアメリカ軍の爆撃機B29に挑む零戦にも見えます

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迎撃するカッコウの胸に飛び込むかのように見えるノビタキ

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枝葉の中では嘴喧嘩は小が大を制する

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ノビタキが優勢でカッコウが仰向けとなるフォールのような格好悪い姿はレスリングなら負けです

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嘴喧嘩の最後の一枚はカッコウの背後からのノビタキの攻撃の背羽・尾羽が見えます、これでカッコウはノビタキ!です

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嘴喧嘩終了直後のカッコウ、背羽は乱れ羽でしょうか、ノビタキは草原のどこかに飛び去り一安心の様子に見えました。

15年前に初めて目撃した托卵鳥と仮親となるヒタキ類の喧嘩でした。

 

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