鷹狩りの実演
縁起が良い初夢として「一富士、二鷹、三なすび」として言われていいますがこれには諸説があるようですが、一説によると駿府にいた徳川家康が好んだものを挙げたというもの。富士山を見て、鷹狩りをして、なすびを食べる。あるいは語呂合わせで、富士は日本一の山、鷹は賢くて強い鳥、なすは事を「成す」、いずれにしても徳川家康にあやかろうと縁起をかついだようです。さてこの正月三が日は一富士は伊豆で見て二鷹は徳川将軍家の鷹狩り場であったが後に将軍家の別邸となり十一代将軍家斉の時代にほぼ現在の庭園が完成した。明治維新後は「浜離宮」と名称を変えたこの地で鷹狩りの様子の実演で見たので家康にあやかって平成維新と言われた直後に一富士二鷹は正夢となりました。前書きはこのくらいにして放鷹術の「実演内容」は次の説明がありました。①据え(すえ) 水平に保った拳の上に、鷹を安定して止まらせておく。これがすべての基本です。②振り替え(ふりかえ) 鷹匠の拳から別の鷹匠の拳へと、鷹を飛び移らせます。 ③渡り(わたり) 樹上にいる鷹を呼び戻します④振り鳩(ふりばと) 一人の鷹匠が細紐をつけた鳩(疑似餌を用いる場合もあります)を振り、樹上あるいは他の鷹匠の拳から鷹を呼び寄せます。鷹が近づいたところで鳩(疑似餌)を投げ上げ、空中で掴ませます。実猟に向けた仕上げの過程です。⑤据え変え(すえかえ) 鷹匠以外の人の拳に鷹を止まらせます。 これらの実演の説明にそれなりの写真が撮れたかは、演技する場所と満員の撮影場所の関係で全てが撮れたとは言い切れませんむしろ殆ど見た人でなければ分らないと思いますので毎年正月2,3日の浜離宮に来られると百聞は一見に如かず、正夢の二鷹が見られます。
①据えをしながら周囲の環境に鷹を慣らすために鷹匠全員が同じ場所を回る輪回り、先頭は田籠鷹師、次に大橋鷹匠、森谷鷹匠、左端に大塚鷹匠(女性)この後ろに鈴木鷹匠補以下5人が続く
②モモアカノスリの振り替えを演技する森谷鷹匠、相方は大橋鷹匠でした。口餌籠(クチエカゴ)から、エガケ(鷹匠がはめる鹿革の手袋)に忍ばせた少量の肉片を食べるモモアカノスリ(ハリスホーク)
③渡り(わたり)の実演、大橋鷹匠がオオタカを放り出すようにオオタカを木に飛ばす
③渡りとは、樹上にいる鷹を拳の上に呼び返します
③鷹に向かって鷹匠が呼び返すと
③大橋鷹匠の拳の上に戻って来たオオタカ、ご褒美の小肉片を食べる
④振り鳩の実演、レンズを替える時間がなく鳩が写らない!このハトを目掛けてオオタカが飛んできます
⑤据え替え(すえかえ)会場で二人の子供を募集して、一人は殿様役、もう一人は疑似餌につけた紐を持って走る役、鷹匠から殿様役に据え換えしたチョウゲンボウが、走る疑似餌を捕まえた瞬間がこの写真です、手明の人が疑似餌からチョウゲンボウを離すために寄ってきたところ。
210mの電通ビル屋上からハヤブサを放つ場面は3日のブログにもふれましたが、ハヤブサがどこかに行ってしまい実演終了前までに戻りませんでした、前日の二日も同じように戻らなかった後で探してきたそうです。この日もオオタカによる振り鳩でもオオタカがカラスに追われて戻らない場面もありました。オオタカには発信器が付いているので後で見つけたそうです。
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